2009年10月17日土曜日

千葉敦子さん

ちょっと前にtwitterの一部で千葉敦子さんネタが盛り上がっていた。言うまでもなく、彼女は乳癌の再発で若くして亡くなったすぐれたジャーナリストで、その壮絶な人生は彼女の多くの著書に生々しい。私が彼女の存在を初めて知ったのは、「ちょっとおかしいぞ,日本人」(1988、新潮文庫)が最初だった。ちょうど、以前に居た会社に入社した直後、会社派遣で米国の大学に留学するプログラムがあり、それに挑戦して渡米の準備をしていた頃だったと思う。当時、彼女の視点に大いに共感を覚え、それ以来彼女のファンとなった。どの著作だったか覚えていないのだが、彼女の本の中に、さまざまな切り口で人を2つのグループに分けて論じたエッセイがあった。その中に、「忙しい人と忙しくない人」というのがあって、たとえば、「忙しくない人は忙しい人に人生相談をする、人生相談をされた忙しい人は、忙しい時間の中からその人の為に時間を割いて真剣にアドバイスをする、でも結局忙しくない人はその忙しい人の真剣なアドバイスを聞いても行動に移すようなことはしない」というようなのがあった。あるいは「持って生まれたエネルギーのレベルの高い人と低い人」というのもあって、「人には何をやってもまったく疲れない人と、何をやってもすぐに疲れる人がいる、エネルギーのレベルの高さ低さは生まれつきのものであって、高いエネルギーレベルで生まれて来た人は、もう親にひたすら感謝すべきだ、、、」というようなのもあった。その後、彼女の本を読み直す機会はないが、生前に彼女が残した多くの言葉や記録は、確実にどこか自分でも気が付かないところでの生きるヒントになっているとあらためて感じる。